災害関連死ゼロへ!サイボウズが「被災者台帳システム」で自治体と医療・福祉の連携を強化
災害時の情報混乱を解決するデジタル連携の必要性
大規模な災害が発生すると、被災者の情報は混乱しがちです。特に避難所では紙の避難者名簿が主流で、情報の集約に時間がかかり、被災者がどのような支援を必要としているのかをリアルタイムで把握するのが難しいという課題がありました。
紙運用が続く背景には、高齢者のデジタル機器利用への不安があることが分かっています。しかし、そでらぼが2024年7月に70歳以上を対象に行ったスマートフォン操作テストでは、多くの高齢者が前向きに取り組む姿勢を見せました。国もデジタル技術を活用した防災・減災を推進しており、内閣府のガイドラインでも避難者情報の迅速な把握と共有の重要性が強調されています。
提案の概要
そでらぼの提案は、国の指針に基づき、迅速な被災者支援のために現場で即導入できる具体的な仕組みとして設計されています。
1. 高齢者も活用できる「住民参加型デジタル避難所」の開設
避難所開設時に必要な避難者名簿をデジタル化することで、避難所だけでなく在宅避難者や二次避難者も含め、あらゆる被災者の状況を一元管理できます。高齢者でも簡単な操作で入力可能であることが調査で明らかになっています。



この仕組みを平時から「住民参加型の避難訓練」として活用することで、災害時に住民が慌てず行動でき、自治体も円滑な避難所運営が可能になります。これは、住民自身が災害対応の主体者となる「住民起点のDX」の取り組みであると言えるでしょう。
2. 組織の壁を越えるデータ連携による、誰一人取り残されない支援
高齢者や障がい者といった災害時要支援者を、組織の壁を越えて支援するための「データ連携基盤」をkintoneで構築します。平時から庁内で管理している要支援者情報を、有事の際に迅速に共有できるよう整備します。

発災後は、住民から申請される「罹災証明」のデータを、個人情報を保護した形で災害派遣福祉チーム(DWAT)と共有します。家屋被害のあった場所(位置情報)を共有するだけでも、DWATは支援が必要な人々が集中するエリアを把握し、訪問活動を行えます。これにより、本当に助けを必要としている人に迅速に手を差し伸べ、誰一人取り残されない支援体制を構築します。
3. 災害ケースマネジメントを実現する「被災者台帳システム」の構築
内閣府の「被災者台帳の作成等に関する簡単手引き」を踏まえ、発災直後から生活再建までの支援情報を一元管理する「被災者台帳システム」をkintoneで整備します。このシステムは、「被災者台帳アプリ」と「相談記録アプリ」で構成され、氏名・住所等の基本情報に加え、罹災証明、住宅、義援金・支援金、減免・貸付などの状況を整理します。


避難者名簿や避難行動要支援者名簿と紐づけることで、「食事・移動の介助」や「透析・在宅酸素の有無」といった要配慮情報を可視化し、必要な支援をピンポイントで届けられるようにします。また、「情報の提供同意」に基づき、ボランティアセンターやNPO等の外部支援団体とも安全に連携し、避難所退所後も行政と民間がチームとなって被災者に寄り添い続ける体制を構築します。これにより、長期的な見守りと生活再建を切れ目なく支えることを目指します。
今後の展望
そでらぼでは、自治体でいつでも活用できるよう、以下の各種kintoneアプリパックの提供を予定しています。
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避難者名簿アプリ
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DWAT用訓練アプリ
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被災者台帳&相談記録アプリ
DWAT用訓練アプリは、すでに静岡県牧之原市や東京都八丈町の災害現場で活用されている実績があります。今後もそでらぼは、自治体や地域社会と連携し、すべての被災者が孤立せず、生活再建に踏み込める環境づくりに貢献していくとのことです。
関連情報
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被災者台帳の構築で災害関連死ゼロへ。平時の備えから医療・福祉とのデータ連携を: https://cybozu.co.jp/sodelab/survey/002/
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サイボウズ そでらぼ 政策提案ページ: https://cybozu.co.jp/sodelab/survey/
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サイボウズ 災害支援ページ: https://saigai.cybozu.co.jp/
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ソーシャルデザインラボについて: https://cybozu.co.jp/sodelab/
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本件に関するお問い合わせ: https://c-po.form.kintoneapp.com/public/contact
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