東日本大震災から15年、日本赤十字社が“救護の経験”と“思い”を繋ぐ講演会を開催
震災の経験を未来へ繋ぐ
震災から15年が経過した現在、全国の赤十字施設で働く約6万6千人の職員のうち、約6割にあたる約4万2千人が震災後に入社したことが判明しています。今回の講演会は、災害が頻発化・激甚化する現代において、「いのちと健康、尊厳を守る救護団体」としての使命を再確認し、当時の経験から続く思いを、今後の防災・減災活動を推進する力に変えていくことを目指しています。
登壇者が語る、当時の経験と現在の活動
講演会では、当時、被災地で救護活動にあたった方々や、津波を経験された赤十字ボランティアが登壇し、貴重な経験とそこから生まれた思い、そして現在の活動についてお話しします。
避難所における救護活動

医療事業推進本部 参事監の植田信策医師は、当時、石巻赤十字病院の呼吸器外科副部長として、津波の被害を免れた病院で救護活動の最前線に立ちました。手術開始直前に被災し、そのまま災害対応に入り、重症患者のトリアージにあたったそうです。直後はご家族の安否もわからない状況でしたが、「目の前にある命が失われないよう、できることに集中しよう」という強い思いで活動を続けていました。震災数日後も患者が減らないことに疑問を抱き、避難所を巡回。避難生活の実態を目の当たりにし、医師の知見から生活環境改善や生活不活発病の予防活動に尽力しました。当時の状況や思い、その後の活動についてお話しくださいます。
原子力災害下での災害救護活動

福島県支部 事業推進課長の久保芳宏氏は、震災直後、被災県支部の災害対策本部要員として、県や他機関との連絡調整にあたりました。原発事故の影響により、県外からの救護班が一時撤退を余儀なくされる中、福島県内の赤十字職員は困難な状況下で活動を継続しました。浜通り地域から後退した救護班が聞いた住民の声や、県外救護班の一時撤退が決まった際の心境、そして被災県の職員として経験したことをその後に生かすための活動について語られます。
津波に飲まれた経験とボランティアとしての防災活動

宮城県支部 赤十字防災ボランティアの安倍志摩子さんは、震災当時、宮城県東松島市で津波に自宅を流されながらも、漂流する建物にしがみついて九死に一生を得ました。この経験を機に、赤十字の防災ボランティアや防災教育事業の指導者資格を取得。地元宮城だけでなく、ご夫婦で全国を回り防災講演を行うなど、精力的に活動されています。当時の経験や思い、そして現在の活動についてお話しくださいます。
未来へ繋ぐトークセッション
講演後には、登壇者によるトークセッションも行われます。未来へ伝えたいこと、東日本大震災の経験を風化させないためにできることなどについて、意見が交わされる予定です。この貴重な機会を通じて、震災の記憶と教訓を次世代へと繋ぎ、より強く、より優しい社会を築くための一歩を踏み出しましょう。
講演会開催概要
- 日時: 2026年3月3日(火)14:00~16:00
- 会場: 日本赤十字社本社(東京都港区芝大門1-1-3)101会議室
- 主な聴講者: 震災以降に入社した本社職員(イベントはオンラインで全国の赤十字施設に配信予定)
- 申込方法: 入館には事前の申請が必要です。ご参加をご希望される方は、以下のURLよりお申し込みください。
- 締め切り: 3月3日(火)10:00
日本赤十字社の活動については、以下の公式サイトをご覧ください。
「社会問題」カテゴリーの関連記事
