企業向け「クマ対策タイムライン」が登場!事業継続のリリスクを4段階で管理
「防災」の発想をクマ対策に応用
このタイムラインの最大の特徴は、クマを「自然災害と同様の事業継続上のリスク」と捉えている点にあります。これまでのクマ対策は、目撃情報が出てから慌てて対応する「事後型」になりがちでした。しかし、このタイムラインでは、豪雨災害などで用いられる警戒レベルの考え方を参考に、危険度に応じて取るべき行動をあらかじめ4段階で定めています。

4段階の行動基準
- レベル1(平時・予防):クマの出没情報がない段階です。生ゴミの密閉保管、草刈りによる見通しの確保、連絡網の整備など、「クマを寄せ付けない」ための予防策を日常業務に組み込みます。
- レベル2(警戒):近隣(おおむね半径5キロ程度)でクマの出没情報が出た段階です。屋外作業は複数人で行い、鈴やクマ撃退スプレーを携帯することが推奨されます。毎朝の情報確認と朝礼での共有、出没地点の地図化も重要です。
- レベル3(高度警戒):クマの出没が複数回発生し、自治体が警戒を強化した段階です。不要不急の屋外活動は延期・中止し、必須業務のみに絞ります。
- レベル4(緊急事態):クマが敷地内に侵入するなど、人への切迫した危険がある段階です。屋外活動をすべて中止し、敷地を閉鎖します。安否確認システムで全従業員に周知し、人命保護を最優先に行動します。
各レベルの発動と解除、屋外作業の中止や避難指示の判断は、あらかじめ定められた「クマ対策責任者」が担います。これにより、現場での判断の迷いをなくし、迅速な対応を目指します。
環境省のマニュアル等を参考に作成
タイムラインに記載されている個別の対策は、環境省の「クマ類の出没対応マニュアル(改定版・2021年3月)」など、公的機関の公開資料を参考に作成されています。例えば、レベル1の生ゴミの密閉管理や草刈り、見通しの確保は、誘引物の除去とクマが侵入しにくい環境整備に対応しています。
また、連絡体制の構築、目撃報告ルートの整備、研修や訓練の実施も、環境省のマニュアルで重視されている点を取り入れています。遭遇時の行動指針(大声を出さない、走って逃げない、背を向けずゆっくり後退する、子グマでも近づかない、建物・車両へ避難する)や、屋外作業時の鈴・クマ撃退スプレーの携行、単独行動を避けるといった注意点も、同省が入山者向けに示している内容が盛り込まれています。さらに、事業所という環境に合わせた建物・車両への避難方法も独自に行動指針案に含められています。
「叩き台」として活用を
このタイムラインには、目撃報告書の様式、緊急連絡先の一覧枠、工場内の危険エリアマップ、負傷者が出た場合の応急対応手順、新入社員教育から実地避難訓練までの教育・訓練体系も案として含まれています。これは、各企業が自社の立地や業態に合わせて改訂し、活用するための「叩き台」として提供されるものです。
クマの出没状況や対応体制は地域によって大きく異なります。実際の出没時には、自治体や警察の指示、地域の対応方針を必ず優先して対応してください。
(注記)このマニュアルは、環境省「クマ類の出没対応マニュアル(改定版)」等の公開資料を参照して作成されたものであり、環境省その他公的機関の監修を受けたものではありません。安全を保証するものではなく、実際の対応は必ず自治体・警察等の指示に従ってください。
このタイムラインは、以下のリンクからダウンロード可能です。
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